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(相談)
4年前に実母が亡くなりましたが、先日ゆうちょ銀行から「2ヶ月以内に手続をしないと権利が消滅する」旨の通知が来ました。
亡くなった母は実母ですが、戸籍上は実母となっていません。
父は私たち姉弟が生まれたとき別の女性と結婚していて、生まれた後、母の戸籍に入れずに父の戸籍に夫婦の子として届出をし、戸籍上の母が亡くなった後、実母が後妻として戸籍に入籍したため、戸籍上は実母が継母となっています。実の親子ですので当然養子縁組もしていません。何分、戦前のことなので、そのようになったのだと思います。
父も母も戸籍上の母もすべて亡くなっています。
ゆうちょ銀行は、戸籍上の相続人が署名押印した手続書類が必要だということです。
どうしたらよいでしょうか?
(回答)
この事案は、世に言う「藁の上からの養子」の問題です。
「藁の上からの養子」とは、他人の子を実の親の戸籍に入れることなく直接実の親でない者の戸籍に実子として届けたもののことを言います。
このような届けは虚偽の届けで、養子としては最高裁の判例上も認められていません。
但し、家族としての生活の実態やその期間、保護されるべき法益など様々な点を総合考量して法的安定を維持する観点から直ちに戸籍から抜けるというようなものでもありません。
今回の件の相続手続上は、戸籍上の相続人が正当な相続人と推定されますので、正当に手続し相続するためには、戸籍の訂正が必要になります。
戸籍の訂正は、家庭裁判所の許可を要しますので、容易ではないことを認識しておくことです。
そのうえで、戸籍上の母と親子関係不存在確認の訴えを提起し、真実の親子関係を示す戸籍への訂正を経て、相続手続をするというのが正規の方法です。
その場合、親三人がすべて亡くなっていますので、訴えの相手方は検察官となります。また、DNA鑑定や周囲の人の証言など、被相続人の実子であることを証明することが重要になります。火葬された人のDNA鑑定はできませんので、戸籍上の母の実子や兄弟姉妹(おじ、おば)いとこなどの協力を得る必要があります。
今回のケースでは、戸籍上の実子と異母兄弟鑑定結果がでれば戸籍上の母との親子関係を否定する一つの資料にはなりますが、実母との関係を真に証明するまでは至りませんので、戸籍訂正が許可されるかどうかは判断が難しいものとなります。補強資料としては、母方のおじおばいとことの鑑定も考えられます。
当事務所では、DNA鑑定のサポートも行っていますので、必要なときはご用命ください。
次に、実務上の方法としては、戸籍上の相続人の協力を得て相続する方法があります。
この場合の問題としては、
1.戸籍上の相続人が複数名いる場合、一人でも協力が得られなければ手続ができない。
2.相続人の所在が不明の場合、手続ができない。
3.無償協力は難しいので、何がしかのお礼が必要。
4.金額によっては、贈与税の問題が発生することも考えられる。
などが考えられますので、注意が必要です。
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